「…お前ほんとウマそうに物食うよな。見てて腹立つ」
「阿含くん偏食そうですもんねー。きっと将来ロクでもない病気にかかりますよ」
「かかるわけねえだろバカ」
「ああ、その前に性病で死ぬって事ですか? 同情はしませんけどお気の毒に」
「殺されるか土下座するかそれとも殺されるか、三択で選べ。今すぐだ」
「明らかに殺すの比率高いじゃないですか。二択ですよねそれ」
「なんで素直に土下座するって言えねえのお前。可愛くねえ」
「なんで素直に構ってくれって言えないんですか君は。可愛いですけど」
「あー? てめえなんざに構われたくねえよカス」
「自覚してないだけで目からキラッキラ出てるんですよ、構ってほしいオーラが」
「ふざけんな。犬かよ」
「犬。良いですね、それ。真っ黒な首輪でもつけて一緒にお散歩しますか」
「……そろそろ死にてえの?」
「わあ、阿含くんの怒った顔って凶器ですね。そういうとこも大好きです」
「お前と喋ってると結構マジに疲れる」
「話しかけなければ良いことじゃないですか」
「やだ」
「やだって…。そんなカワイイこと言うお口にはぶっこんじゃいますよ」
「何をだよ」
「かたくてながーくて先っぽの尖ってるアレです」
「…………」
「なんですその絶妙な顔。ひょっとしてニンジン嫌いでした?」
「……、お前最低。紛らわし過ぎ」
「おや手酷いですねえ。一体何が悪かったんですか。教えて頂きたい」
「それ素で言ってんの」
「もちろん」
「へえ。じゃあベッドで教えてやるっつったら?」
「残念ながら君に開く足はないです。まあ、靴でも舐めれば考えてあげますが」
「…そういうとこは無駄にキッチリしてんじゃねえか。やっぱ演技だろ」
「ん、よく意味がわかりませんねー」




(お互いどこまで本気か分からないくらいが良いんだと思います)